本コラムは、NPO法人・横浜シーサイダーのサポーターであり、優れたDJが集う本格レコードバー「レコードバー45ヨコハマ」とのパートナーシップでお届けします。今回は、彼らのInstagram(@recordbar45yokohama)をチェックし、最近店内で流れていた音楽の中から気になるアーティストやアルバムをピックアップしました。実は私たち自身もDJでありミュージシャンでもあります! そんな目線でご紹介していきます。
ルー・ドナルドソン(1926–2024)は、90歳を過ぎてもアルトサックスを吹き続けたジャズミュージシャンで、生涯を通じて実に豊かなキャリアを築いた(ライブジャズこそ長寿の秘訣かもしれない!)。作曲家、バンドリーダーとしても知られ、1950〜60年代に台頭した多くの才能ある黒人サックス奏者の中でも、彼の音色はとりわけブルース色が濃く、ソウルやゴスペルの要素も感じられる。その背景には、アメリカ南部・ノースカロライナ州で育った影響があるのかもしれない。とはいえ、当時のミュージシャン全員がビバップやハードバップの影響を受けていたともいえる。ドナルドソンも例外ではなく、録音初期にはセロニアス・モンクと共演するなど、そのスタイルを形作っていった。
彼はオルガンとサックスのアンサンブルサウンドの先駆者であり、ジミー・スミスなどとのコラボレーションでその名を広めた。特に1969年のブルーノート・レコードからのアルバム『Hot Dog』では、サックスとオルガンの掛け合いが印象的だ。オルガンを担当したのはチャールズ・アーランドで、彼もまた、数十枚のアルバムをリリースし、広範囲にツアーを行った実力派ミュージシャンだ。『Hot Dog』は全5曲から成り、ファンキーで陽気なグルーヴが特徴で、聴いているだけで自然に良い気分にさせてくれる(カクテルを飲みながらだとなおよし)。アルバムの中で最もよく知られているのは、R&Bの名曲「Who’s Making Love?」のカバーだが、私たちが特におすすめしたいのはオリジナル曲「Turtle Walk」。ミドルテンポでソロが光り、体が自然と動き出すような力強さがある。また、「Hot Dog」は10分45秒の長尺ながらも、活気あるグルーヴが特徴で、よりメインストリームな魅力を持つ。
アルバムに対する批評家の評価は賛否両論で、中には「まとまりに欠ける」と言うものもいる。けれど、私たちはバーでじっくりと、この一枚を最後まで味わいたい。こんな風に作曲し、演奏できるアーティストはそう多くない!
