ロサンゼルスを拠点に活動するインディペンデント自主制作映画監督、アンジェリーナ・リーは最近、「宮脇方式」をテーマにしたドキュメンタリーを撮影・制作した。
映画について教えてください。
タイトルは『Making a Mini-Forest』(ミニフォレストを作る)です。この作品は、ここ5〜10年の間にヨーロッパで再び注目を集めている「宮脇式森づくり」を描いています。本作は特に、知識や資源、そして倫理観を分かち合う植樹者たちのネットワークに焦点を当てています。それはまるで、成熟した森の地下で木々をつなぐ根のネットワークのようです。一人の人間が変化を起こせるという、この花開くような事例に心を打たれます。一人の行動が次の人を、さらにもう一人を動かし、やがてその人が自分の町や国でミニフォレストづくりを広めていく。この映画はその連鎖を捉えています。同時に、50年前の日本で始まった宮脇方式の原点にも光を当て、今もなお日本各地で受け継がれ、発展し続けている姿も描いています。上映時間は81分で、撮影はフランス、イギリス、ベルギー、ドイツ、オランダ、日本、そしてアメリカでおこなわれました。
宮脇方式を知ったきっかけ、そして藤原教授との出会いについて教えてください。
きっかけは、受賞歴のあるアメリカ人作家ハンナ・ルイスの著書『Mini-Forest Revolution』(ミニフォレスト革命)でした。ぜひ皆さんにも読んでほしい一冊です! それまで私は植樹の専門知識については何も知りませんでしたが、この本一冊で、「森林を植えることこそ、気候変動に立ち向かう最も強力な手段の一つである」と確信しました。ちょうどその頃、私はヨーロッパに滞在していて、フランスの「ブームフォレスト」のような植樹団体の活動を知り、現地で人々と出会い、実際のミニフォレストを見学する機会を得ました。そのうち、「このテーマを長編映画にできる」と確信し、ハンナに映画への出演を依頼したのです。彼女がナレーターを務めてくれたおかげで、作品は計り知れない深みを増しました。もともと彼女は藤原教授と交流があり、そのご縁で私も教授にお会いすることができました。
日本での上映(日本語字幕付き)も予定されているそうですね。
はい! 日本初上映は12月28日(日)13時30分から、横浜美術館のレクチャーホールでおこなわれます。宮脇ミニフォレスト方式の発祥の地・日本で上映できることを心から光栄に思っています。この映画を通して、宮脇方式が世界中でどれほど大きな影響力を持ち、多くの人々の心に根づいているかをお伝えできればと思います。
撮影で訪れた国々の中で、印象に残っている宮脇プロジェクトはありますか?
どこに行っても、です! 南極を除くすべての大陸に宮脇フォレストがあります。私はできるだけ多くの場所を訪れ、その時々の森の姿を高品質な写真で記録していくことを少しずつ進めています。また、昨年、横浜国立大学で開催された「第1回宮脇の森国際シンポジウム」にも参加し、10分間の動画を撮影できたのは幸運でした。これは国連のG20グローバル・ランド・イニシアチブの後援で開催され、28か国から森づくりの実践者が集まり、それぞれの研究成果を発表しました。
ご自身の経歴や、これまでに撮影された他の作品などについて少しお聞かせください。
私は環境問題をテーマにした映画監督として、「解決策」に焦点を当てた作品づくりをしています。自生の森の再生、生物多様性のネットワークの再構築、大気の浄化、食糧システムの回復など、私たちがすでに持っている手段を映像で伝えたいと考えています。初監督作品『The Big Raise』では、フランスの小さなパーマカルチャー農園を取材し、土壌を再生しながら新たな農法で作物を育てる人々の姿を描きました。そして今回の『Making a Mini-Forest』は2作目の長編であり、今後、世界各地の宮脇フォレストを追うシリーズの第1作となります。
アンジェリーナさん、ありがとうございました。映画の成功をお祈りしています。
(公式サイトはこちら: punkpebble.com)
