本コラムは、NPO法人・横浜シーサイダーのサポーターであり、優れたDJが集う本格レコードバー「レコードバー45ヨコハマ」とのパートナーシップでお届けします。今回は、彼らのInstagram(@recordbar45yokohama)をチェックし、最近店内で流れていた音楽の中から気になるアーティストやアルバムをピックアップしました。実は私たち自身もDJでありミュージシャンでもあります! そんな目線でご紹介していきます。
ニュー・オールディーズ」とは、ドラン・ジョーンズ&ジ・インディケーションズのサウンドを端的に表す言葉だ。サム・クックやオーティス・レディング、マーヴィン・ゲイといった往年のソウルフルなR&Bを思わせるその音楽は、聴く者を1950〜70年代へと引き戻してくれる。アメリカでデビューアルバムを発表してからまだ10年も経っていないが、彼らは近年盛り上がりを見せる「レトロ・ソウル」ムーブメントを象徴する存在となった。ヒット曲の現代的アレンジでもなければ、安易な模倣でもなく、まるで当時の時代そのままの音が現在に届いたかのようなサウンドを響かせる。2025年6月に発売された4作目のアルバム『Flowers』は、思わず「音のベルベット」とでも呼びたくなるほど、しなやかで心地よい一枚である。
作詞作曲を手がけているのは、Durand Jones(ボーカル)、Aaron Frazer(ボーカル/ドラム)、Blake Rhein(ギター)の3人である。バンドは2012年に結成され、その後キーボードとベースのメンバーが加わった。現在は、キーボードをSteve Okonski、ベースをMichael Montgomeryが担当している。本来であれば、より複雑なアレンジや野心的な表現も可能な編成だが、『Flowers』ではクラシックなソウルの王道スタイルを、あえてシンプルかつ軽やかに仕上げている。「Lovers’ Holiday」や「Flower Moon」といった曲は、あまりに整った仕上がりゆえに、どこか後ろめたいほどの心地よさすら感じさせる。アルバム全体にも過度な装飾はなく、冒険を控えながらも、あまりに自然体の演奏ぶりが続くため、聴く者は思わず体を揺らし、笑みを浮かべてしまうだろう。
アルバムは、短いイントロを含む全11曲で構成され、総再生時間は40分25秒である。全体的にゆったりとしたテンポで、心地よく流れるが、数曲には軽やかなアクセントも加わっている。このアルバムを聴くとしたら、どんな一杯を手にしているだろうか?
より幅広いサウンド(そしてテンポのある楽曲)を楽しみたいなら、前作『Private Space』(2021年)がおすすめだ。ソウルとディスコを華やかに表現した作品で、アメリカの音楽チャートでも比較的良い評価を残し、現在も評論家から高く評価されている。
